よく「玉ねぎ1個で作るグレイビーは2人前?4人前?どちらですか」とご質問をいただきます。
結論は、どちらも正しいです。
まず、玉ねぎ1個(約200g)から作れるカレーは2〜4人前です。
書籍ではわかりやすいように一つの本中では統一して2人前としている場合と4人前と定めていることがあり、量は肉や魚などの素材で変動させています。
「どちらが美味しいか?」と聞かれるとどちらも美味しいです。
具体的な差は、
玉ねぎ1個分のグレイビーで
① 2人分を作ると、グレイビーの割合が増えるので
・玉ねぎやトマトがよく感じられるカレーになり
・炒め玉ねぎの量が多いのでとろみがつきやすくなり
・液体部分(いわゆるルーの部分)がたくさん食べられます
② 4人分を作ると、グレイビーの割合が減るので
・肉や魚などの主役の味わいや、ヨーグルト・ココナッツミルクなどのベースがよく感じられるカレーになり
・さらさらした本場風のカレーが仕上がり
・素材が増える分、最後に塩で味を調える必要があります
小さいお子様からお年寄りまで家族みんなが食べやすいスパイスカレーを作りたい方は①を
インドカレーなど本格的なカレーが好きな方は②をおすすめしています。
お届けしたい読者の家族構成なども考え、それによっても書き分けていますが
①は最後に塩で味の調整を大きくする必要がないので失敗しにくく
4人分の素材を買う必要もなく気軽に試せることから、初心者の方におすすめする時も①をご紹介することが多いです。
ヒルナンデスでご紹介しているのも、①になります。
どちらも試された方は、お好みの方をご自身のカレーにしていただければ幸いです。
私は、その日によって変えています。
ちなみにスパイスの量が2倍違うではないか!という方がいるかもしれないですが
スパイスの差は玉ねぎや塩ほど重要ではないです。
香水をつけるときに
体の小さい人も体の大きい人も一日香水をワンプッシュすれば十分で、2倍つける必要はないですし
味噌汁を作る際の仕上げの鰹節も2人前から4人前に変更した際に
必ず2倍加えなければ美味しい味噌汁ができない、というわけではないと思います。
スパイスはあくまで素材やベースをより美しくするための化粧みたいなもので、入れすぎるよりは入れない方がまだ良いと思っています。
トマトの量に関しても同様のことが言えて、トマト缶を100g使う場合と200g使う場合がありますが
これも好みよって使い分けていただければ幸いです。(トマトに関してはこちらも併せてご覧ください)
※ちなみに4人前より多く、レシピの倍量で作りたいときも注意点があるのでこちらもご参考にしていただけますと幸いです。
スパイスカレーの作り方には正解はないです。
初心者の方は初めてのことにチャレンジする不安があり
これを絶対的に「作るべき!」という道を示してほしいと思うだろうということは理解しておりますが
私の中ではどちらも美味しいのでどちらを捨てるわけもいかず
結論、届けたい方のより作りやすいレシピにする形で書き分けています。
言い換えれば
読者の方が最も美味しいカレーを生み出せるようなレシピにしているつもりです。
なので、とにかくご自身が美味しいと思えればそれが正解になります。
一番最初のレシピ本からずっと書き続けていますが
私のレシピは絶対ではないです。
私のカレーを再現できたからと言ってそれは正解ではなく
作っている途中ですごい美味しいものができてしまったら
それが、あなたの正解のカレーです。
◎おすすめの本「スパイスカレー沼にハマってみない?」
毎日作り続けて気づいたスパイスカレーがもっと美味しくなるコツがまとまった本です。
スパイスカレーを作っていると浮かんでくる「なんでこうなるんだろう?」という疑問をとことん解説しています。
玉ねぎの炒め方、コクの出し方、とろみの付け方、スパイスの保存方法、香りの立て方、辛味のつけかた・・・などなど。
読めば読むほど、もっと美味しいカレーが作れるようになるはず!
早速のお知らせ、ありがとうございました☺️
日々作る料理は自分で裁量する、そういうところがあるな、と思いました納得しました✨