インド料理というと、カレー&ナンと思っている人は多いかもしれない。
実は、インドでナンは比較的マイナーな主食である。
インドのどこででも食べられるわけではないし、家庭で食べられているものではない。また、食べられている地域も、小麦がとれる北インド~パキスタンらへんがメインであり、南インドはもっぱら米や豆による主食となる。
それゆえ、インド人でもナンを食べたことのない人は割と多いのである。
ナンがあまりポピュラーでない理由は、ナンは気軽に作れるものではないからだ。
まず、生地の発酵が必要である。生地を練ってからしばしベンチタイムがあるため、食べようと思ってすぐ食べられる訳ではない。
次に、焼くための高温環境が必要である。もちもちに、かつ層状に仕上げるためには特に、内部の水分を飛ばさないように短時間で焼き上げる必要がある。400℃前後が良いとされていて、ナンを焼く窯をタンドールという。家のオーブンやグリルは高々250℃までしか上がらないので、家でナンを焼くのは難しい。
そのため、インドでナンが食べられるところは、タンドール窯を持っているレストランやドラム缶などで代用している露店などである。
ただ、一つ注意してほしいのは、あんなに大きくてもちもち柔らかいナンはインドにはない。インドに美味いナンを食べを探しにいこうとした旅行者は絶望する。
インドのナンは円形で硬い。
窯がちゃんと高温になっていなかったり、生地の発酵状態にもよる。日本のタンドールは性能が良く、さらに生地もしっかりしているので、ナポリピッツァ(ピザにも焼く温度、時間や発酵状況で生地の硬さが異なる)と同じレベルといえる。
インドの家庭では米、もしくはチャパティと呼ばれる無発酵の薄いパンでカレーを食べる。チャパティはタワというフライパンで焼く、トルティーヤのような全粒粉ブレッドである。
私はこれがとても好きで、なおかつ簡単なので、しばしば家で作る。
チャパティも美味しいが、私の個人の意見としては、圧倒的に(少なくとも私の作る)インドカレーは米との相性が良いと思っている。
特にバスマティライス、インドの長米と食べるカレーは格別である。
日本米でももちろん美味しいが、インドの長米の香りには敵わない。
インドの長米と食べるときはカレーと米が一体化するまで混ぜてから食べる。これがかなり重要なポイントである。米とカレーが分離している時と全く味が異なる。長米だと特に混ぜた時に真価を発揮する。
是非とも、試してみてしてほしい。
他にもカレーに合わせて食べられる主食は沢山あるが、それはまた次の機会に紹介しようと思う。
最後に、
いらなくなったタンドール、粗大ごみに捨てられているタンドール、寄贈したいタンドールなどがありましたら、いつでも連絡をお待ちしております。
欲しいです。
インドの国でナンはマイナーな食べ物だったとは、知りませんでした。でも納得です。それにしてもカリー子さんはお若いのに詳しいですね!インドの国に実際に行かれたりするのですか? こういう情報は大変興味があるので、いろいろ教えてくださいね~!
ありがとうございます。
インドにはいったことがあり、この夏も行きますが、
色んな情報の多くは本を読んでて知りましたよ~!
ナンが、主流じゃないんだ!初耳です。チャパティも、美味しいよね!
チャパティ美味しいですよね。
ナンは主役じゃないんですよ~~。
日本のナンは美味しすぎます…
[…] (理由は前記事にて:ナンはインドであまり食べられない、という話) […]
ダジャレ面白い…